思い出してみてください。自分自身がおかしくなって、心と体がボロボロになっていったときに、やっていた習慣を。思い出してみると私の場合、6個の習慣を知らず知らずのうちにやっていたように思います。その6個っていうのは、
「悪くもないのに謝ること」「何かと比べて自分を責めること」「なんでも一人で抱え込むこと」「心配ばかりで時間と労力を失うこと」「涙が出るほど無理をすること」「良い人になろうとすること」です。普通に皆やっていることが多いと思います。
しかし、正常な状態の時は、すぐにリセットできるのですが、そうでない時は、これがどんどん自分の中で大きくなって自分を苦しめることになります。人から注意され、自分でも「いけない!またやっちゃった。」と思っているんです。でも止まらないんです。そして、だんだんおかしくなっていき、気が付けばボロボロになっているんです。それを何とかするにはこれらをやめることです。ではどうしたらいいか見ていきましょう。参考になれば幸いです。よろしくお願いします。
①『悪くないのに謝ること』
「ごめんね」「すいません」「申し訳ありません」といった言葉を口癖にしている人を「謝り癖の人」といいます。(自分もボロボロになっていた時は常に謝っていました。)人からは「悪い事してないのになんで謝るの?」とか、カミさんからは「やめてよ。みっともないから。」とか「私が悪い事あなたにしたみたいじゃん。」など言われ更に落ち込みました。
この癖のある人は、自分の存在価値を下げ、自己肯定感も下げます。また、常に下ばかり向いて暗い表情になりやすいです。それが更に自分にも他人にも悪い方に拍車をかけます。これを直すには口癖を変えることです。
それは、ズバリ。たった一言『ありがとう』です。これを言い続けると不思議と下を向いていた顔がだんだん上がってきて、表情も明るくなってくるんですよ。やってみてください。
②『何かと比べて自分を責めること』
人は、常に何かを基準にして、それと比べて自分はどうかと考える動物なんです。比較対象が必要なんです。ないとね何か落ち着かなくて困るんですよ。例えば、“Aさん(または、全国平均)に比べて自分の収入は・・・”とか“Bさんに比べて自分の容姿は・・・”“あの人達はいいな。あちこち行けて。それに比べて・・・”などなど。でも「隣の芝生は青く見える」じゃないけど羨ましがってもどうにかなるものではないんです。一見何も不自由なく、生活している人達にも見えないだけでそれぞれ何かあるんですよ。某テレビで一般の人の家について行く番組があるけど、それを見ると一見何もなさそうに見えるけど、つくづく人それぞれいろんなことがあるんだなと思い知らされます。
だから、「〇〇はいいな。それに比べて私は・・・」と自分を責めるのはやめましょう。「人は人。自分は自分。」自分のことだけを考えましょう。そして、今自分にあるもの。人が羨ましがるもの、こと。これに目を向けましょう。『私ってすごいんだ』と思いましょう。
③『心配ばかりで時間と労力を失うこと』
心配することは、見方を変えると慎重であるってこと。だから悪い事ではないんだけど行き過ぎるとダメなんです。心配は底なし沼と一緒。すればするほど沈んでいくんです。そうすると何をするにもあれこれと考えちゃって怖くなってホントに何も出来なくなるんです。心配事の9割は起きないと言われています。だから心配することに時間と労力を使うより「今、自分には何も心配することは起きていない。だから大丈夫。」と思いましょう。今を大切に。
④『なんでも一人で抱え込むこと』
「私が頑張らなきゃ」「人に迷惑をかけたくない」「人に頼むより自分でやった方が早い」と「私が私が・・・」って一人で抱え込んでいません?これは自分で自分を追い詰める行為なんです。いずれ壊れます。こういうタイプの人は、“人に頼むのは悪い気がして気が引けるし、勇気が出ないし、だったら一人でやった方が楽”と考える人が大半かな。人にものを頼むのが下手なんです。
だったら、まず身近な人、仲のいい人に話をして、お願いして、頼ってみましょう。何かしらの救いの手を差し伸べてくれると思います。それから徐々にお願いして頼る人を増やしていきましょう。
⑤『涙が出るほど無理をすること』
ある老僧が「辛抱をすることは大切だが辛くて涙が出るようでは間違いである」と言っていますが、これは的を射ています。限界を越えて無理をし続けているといずれ、身も心も壊れます。お釈迦様もこう言っています。
「琴の弦は締めすぎれば切れる。緩すぎればいい音が出ない。ほどほどがいいのだ。」と。この「中庸」即ち「ほどほど」という考え方が大切。この世はすべて、陰陽のバランスで成り立っています。「光があれば影がある」どちらかに極端に傾くことはよくないのです。
だから「まっ、こんなもんでいいかな」「まっ、こんなもんかな」と口に出して言いながらやりましょう。自分を追い詰めなくてすみます。「腹八分目が健康に一番いい」ともいいます。とにかく「ほどほど」がいいんです。
⑥『良い人になろうとしない』
「周りの人たちに嫌われたくない。周りの人たちに良い人と思われたい。」という気持ちが強いと、ついつい自分の言いたいことが言えず、また「NO」と言えなくて嫌なことを押し付けられる。俗に言う「いい人」になってしまいます。これを続けると、いつか気持ちが爆発したり逆に壊れてしまいます。でも自己主張するには勇気が出ない。自分の気持ちを素直に伝えられない。という人も多いと思います。だったら「いやだ(いやです)」「私には出来ません」とこれだけ言ってみましょう。それも言えないという人は英語でも命令形の後にpleaseを付ければ周りの空気が悪くなるのが避けられるように最後に「ごめんね」とか「よろしく」をつけてみましょう。
「いやだ(いやです)ごめんね(ごめんなさい)」「いやだ(いやです)よろしく(よろしくお願いします)」「私にはできない(できません)ごめんね(ごめんなさい)」「私にはできない(できません)よろしく(よろしくお願いします)」とね。ただ、本当に謝っているわけではないですよ。注意してください。言葉の力を使っているだけですからね。
まとめ
大切なのは他人ではなくて自分。自分を守れるのは自分。ボロボロになって壊れても人は助けてくれません。(自分がそうでした)
だから、壊れる前に手を打つことが大切です。「悪くもないのに謝ること」「何かと比べて自分を責めること」「なんでも一人で抱え込むこと」「心配ばかりで時間と労力を失うこと」「涙が出るほど無理をすること」「良い人になろうとすること」の6個のことをやらなければ避けられると思います。
ただ、真面目な人ほど“全部しなきゃいけない。全部できなきゃダメな人間だ。”と考えがちだけど違いますよ。それはそれで逆に自分を追い詰めてしまいますからね。出来るものから一つ一つやっていけばいいんです。出来るものからちょっとずつだよ。